「最近ブームの○○、実際どうなの?」と思うあなたへのヒント
アドラー心理学のブームがひと段落したと
思われるこの1,2年ですが、先日こんな
質問を頂きました。
「アドラーはトラウマはないと言っていて、
アドラー心理学をやっている人たちは
”過去の原因を取り扱う必要はなくて、
大事なのは今後だ”って言っています。
実際はどうなんでしょう?」
私はアドラー心理学を学んでいないので、
アドラーが伝えたかった本質はわかりません。
でも、往々にして日本で
”ブームになって、一般にまで普及したコト”
って、本質やそもそもからずれて、
その一部が切り取られて偏って広まって
しまっていること、多くありませんか??
一番わかりやすい例、「ダイエット」
過去、どれだけのものが流行って、ブーム
になって、多くの人が飛びついて、
実践してみて、
「やっぱり効果ない」
「リバウンドして逆効果」
「やせはしたけど、身体を悪くした」
なんてことが繰り返されているでしょう?
古くは「食べない」
「グレープフルーツダイエット」
「卵ダイエット」
それに続いて、
こんにゃく、かんてん、ココア、海藻、
きのこ、バナナ・・・etc.etc….
かんてんやココアなど、普段常用しない
ものは、スーパーから消えてしまった
時期もありましたよね^^;
これらの多くは女性週刊誌からブーム
が広がったように記憶しています。
ダイエットに限らず、健康法、美容法、
自己啓発法、など、
ブームが一般化したと思ったら、
あっという間に消えていったもの、
定着しないまま誤解や曲解が
独り歩きしたもの、
色々ありました。
情報の専門性が高度化、複雑化しているから、ムズカシイ
更に現代では、かなり掘り下げた専門情報がIT化、
そしてSNSによって、当たり前に入手できる
ようになりました。
そのブーム元の情報も、より高度化し、
複雑に専門的になっています。
そのうち書籍化され、TVの
健康・情報バラエティ番組や雑誌で
扱うようになって、より一層
影響力や拡散力が拡大しています。
ここ数年目覚ましいのは、
ダイエット×美容×健康がテーマ
なように感じます。
「スーパーフード」
「ファスティング」
「グルテンフリー」
「糖質制限」etc…などでしょうか?
ドラマ化までされたアドラーやこの1年ほど
のスピリチュアルブームの波は、
自己啓発の次世代ブーム的領域で
にぎわっているように個人的に感じます。
それまで心理学を心の弱いひとのもの、
という目でみていたり、
スピリチュアルを「怪しい、嫌い」
と明言していたたちが、この1年の間に
手のひらを返してSNSで取り上げて
いるのをとてもよく見かけるように
なりました^^;
ブームに惑う本質は同じ
このアドラーの質問も、ダイエットの
各種ブームも本質は同じこと。
もう少し考察すると・・・
例えば、こんなこと。
何十年も前から、今でも日本で耳にします。
「他の言語には敬語がなく日本語は敬語が
あるから日本語は難しい」
「ヨーロッパはバカンス1か月が当たり前」
「欧米は残業しないのが普通」
・
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・
・
「アドラーはトラウマや原因論を否定。
未来への目的論こそ重要」
「スピリチュアルは怪しい」
これ、全部真実でしょうか???
木だけを見ていませんか?森が見えていますか?
一部を全部と捉えていませんか?
深く考えなくてもスッと理解できて
受け入れることができ、自分の価値観に
心地よい情報を、掘り下げない
まんまで鵜呑みにしていませんか?
日本でブームになることって、なぜか
全体でなくそのうちの一部を切り取って
広まることがとっても多いです。
当初は全体像が伝わってきていたはずの
ものも、マーケティング的に
大衆化しやすく、耳馴染みよい部分
(カンタン、誰でも、すぐ、○○だけで
など・・)
が独り歩きし、
そのうち
「誰にとってもよい!」
「その話題の方法が最先端でイチバン」
のように、その時々、どこかの時点で
都合いいように曲解されて、
そこから広まっているように思えてなりません・・・
それは
「私が」
よりも
「みんなが」
が主語になりやすい国民性だからかもしれません。
一人ひとりが持つ背景、性格、個性、思考、
感情、能力、肉体、筋肉、細胞、エネルギーなど、
それぞれ違うのに、
「みんな」
を
「自分」
に無意識に当てはめようとする、
和を重んじる国民気質の影響
なのかもしれません。。。
質問への回答は・・・
質問を下さった方には、
「アドラー的にはわからないけれど、
過去の辛かった時期の
感情やエネルギーとして自分の中に
残っていませんか?
残っているとすれば、そのまま未来の目標だけに
一生懸命取り組んで、成功すると感じますか?」
と質問したところ、
「残ったままではまた将来どこかでそれが
再現されそうな気がします。
そして前に進むのもしんどくて大変そう」
と自分の中での気づきと答えを得られました。
*
心理学だけで、過去の心の傷や残っている
感情のしこりを掘り下げ克服するのは時間が
かかり、その長さ分の痛みと向き合うので相当
つらい作業だと思います。
個人的には心理療法の範囲だけで原因論を追求
するのは、あまりお勧めしたくない、というのが
本音です。
(脳や精神に不具合をきたしている
重度で治療が必要な症状はこの限りでは
ありません)
だから、150年近く昔の心理学業界の枠組みや
学説の中で生きたアドラーが提唱したこと、
伝えたかったことは想像がつく。
でも約150年を経た今は時代が進んでいます。
辛くて苦しく時間がかかる心理療法の
変わりにもっとマイルドに、でも
パワフルに過去の原因を乗り越えさせて
くれるためにセラピーやヒーリング
という手法が誕生し、
時代の変化に合ったものが次々生まれて
いるんだ、と思っています。
結局、「わたしにとってどうなの?」を考えること。
ダイエットの種類にも個々人の体質や性格
によって合う合わないがあるように、
セラピーやヒーリングにもご本人の状態や
性質によって、適する、適しないがあります。
また、ドクターや先生と同じでセラピスト
さんとの相性もあるでしょう。
ちなみに、その質問者さんは
「インテグレートヒーリング」で
自分でまだ気づいていない
潜在的な原因を完了させ、望む未来
に進むことを選択されました。
回を重ね、気づきを深めるごとに、
何十にも重ねて被っているベールを1枚
1枚とはがしておられ、
「過去の経験の中に隠れていた、
知らなかった自分、本当の自分に
気づけるセッションが楽しみで仕方ありません」
とおっしゃっています。
*
その後アドラー心理学について少し調べた
ところ、未来に向かう行動支援が中心の
コーチングとの相性はよさそうなこと
がわかりました。
だから、やはり、流行りモノは頭ごなし
に否定するものでもなく、
メディアや他人が言うことを鵜呑みにするのでもなく、
「どんな人のどんなところで活きるのか?
効果が得やすいのか?
それは自分にとってはどうなのか?」
を幅広い視点から
「自分で考えて自分に落とし込む」
ことが大事ですね!
世間の声にゆらぎやすい方への
ヒントになれば幸いです^^
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